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もう一人のモナリザ ラ・ジョコンダ

KEIちゃん!画像消したでしょ!画像KEIちゃんのブログからひっぱったんだよ!

ダ・ヴィンチ・コードの名残じゃないよ。「画家は万能でなければ賞賛に値しない」と言うダ・ヴィンチの「モナリザ」(1503〜07年)の話。6月に作者不詳のモナリザこと「ラ・ジョコンダ」(1510年以前)が、つい9月のはじめまで、ポートランド美術館で公開されていた。僕はポートランドに行けなかったけどね。さてさて、モナリザだろうがジョコンダだろうが、こういう女性は苦手である。どうも芸術性や思想を憶測する力の不足、想像力が欠けているのか、僕の稚拙な価値観。この先はどういう志向に変わるかわからないけどさ。


これがアルフレッド・ゲシャイトの「mammary-lisa」(1632年)

ルネッサンスの三大巨匠といえば、レオナルド・ダビンチにラファエロ、そして ミケランジェロ だけど、ダビンチvsミケランジェロとなると、僕は間違いなくミケランジェロ。天才ダヴィンチに、「下男でもかける絵」と言い放つ年下のミケランジェロってすごい。

ダヴィンチは、天文学や数学、生物学、植物学、建築学から自然科学のあらゆる分野に精通してるよね。羽ばたき飛行機、ヘリコプターやパラシュート、潜水服や、自動車、自動織機、時計から人体の解剖図まで。おまけに兵器は散りゅう弾臼砲、殺人荷馬車、水中兵器クロスボウ、人力戦車、マシンガンなどがあるよ。戦争批判やあまりに非人道的な発明を開示しない書簡があったりするっていうけど、兵器って非人道的でないものってあるの? 兵器発明を売り込む書簡も発見されたらしいからね。こういったダヴィンチ自身の手稿で、天文学、水力学、地球物理学がおもになる「レスター手稿」を、ビル・ゲイツ氏が購入して公開しているね。

さて、僕が唯一不愉快な男と思っているのがダリ。生誕100年だって?おめでとう。ダリの顔を見ても絵を観ても、嫌悪しか感じないが、やっぱり芸術家。こんな僕も関心のある作品がある。ここでは、フィリップ・ハルスマン(1906年 − 1979年)の「ダリのモナリザ」(1959年)を紹介。

数年前(2000年の頃)、「モナ・リザ 100の微笑 −模写から創造へ−」展が、東京都美術館(主催:東京都美術館日本経済新聞社)で開催されたの覚えてる?「模写から創造へ」というカテゴリーに放り込まれたダダのモナリザマルセル・デュシャンマン・レイの「L.H.O.O.Q」があった。デュシャンの1919年の「L.H.O.O.Q.」は、海外のどこかの美術館だったと思うけど、1964年の「L.H.O.O.Q.」は、高松市美術館にあるらしい。

これが1919年の「L.H.O.O.Q.」

この「モナ・リザ 100の微笑 −模写から創造へ−」展で、「引用から創造へ」とされる作品について引用してみました。

ヒゲをはやした「モナ・リザ」 デュシャンポストモダンの横領
パトリック・レイノーの作品は、同一の平面上に、デュシャンとレオナルドの作品を向かい合わせに置いたものです。この手法は「アプロプリエーション(横領)」といわれるもので、作家は過去のイメージを用いながら、自分自身の作品の素材にしています。

引用される「モナ・リザ」 転用とアイロニー
「転用」はアプロプリエーションのひとつのテクニックですが、新たに独創的なアートを創り出すことを可能にします。しばしばアイロニカルな作用を伴う「転用」は、今世紀末のポストモダニズム運動のなかで顕著になりました。ラウシェンバーグは「モナ・リザ」のイメージを転写して、コラージュや印刷で作品を創っています。ありきたりのイメージを引用し、その意味を転用することで、新しいクリエーションを行うのです。

散乱する「モナ・リザ」 イメージの散布とタブローの解体
アルマンの作品に見られるように、「散布」のひとつの形態であるイメージの繁殖によって、タブロー(絵画)の解体が進行します。作品のオーラが破壊されたのではなく、オーラの散布と反復によってイメージの性質が変化するのです。オリジナルのイメージを変容させるのは反復の作用なのです。

※僕が紹介したモナリザに関わるところだけを引用


そのほか、こんなモナリザがあるんだよ。

L.H.O.O.Q マン・レイ(1890〜1976年)(個人蔵)
ジョコント゜の集積 アルマン(作家蔵)
チャップリンに恋するモナ・リザ フェルナン・レジェ 1934年
無題(モナ・リザ) ロバート・ラウシェンバーグ 1952年頃(個人蔵)
13歳のモナ・リザ フェルナン・ボテロ 1959年頃(個人蔵)
モナ・リザ  ルネ・マグリット 1964年(ブリュッセル・王立美術館寄託)
彼女の尻尾を捕まえる ジャック・モノリ 1965年(作家蔵)
The Razorback Bunch ロバート・ラウシェンバーグ 1982年(作家蔵)
Monna Lisa,s.d. ポル・ビュリ 1992年(個人蔵)
五分前 ソフィー・マティス 1997年(作家蔵)
はじまりとしてのモナ・リザ 森村泰昌 1998年
デュシャンダ・ヴィンチのスーツケース パトリック・レイノー


モナリザのつくタイトルには−

モナリザの父 by マン・レイ があるよ。