XAI

キース・ヘリング

キース・ヘリング カミングアウト

カミングアウトって知ってるよね。come outっていうのが、同性愛者同士が公表しあうときに用いる言葉。come out of the closet っていうのが、社会という公の場へ公表すること。
それで、Coming Out カミングアウトって、社会的にタブー視されていることを公表することなんだけど、最近は、このタブー視を、「社会一般に誤解や偏見を受けている少数派の主義・立場」と変えている。

社会的にタブー視っていうのが、例えるとゲイなんだけど、キリスト教では古くは「ゲイ」とわかると死刑に相当していた時代やナチスによって殺された多くの同性愛者がいるんだって。ゲイバッシングによる犯罪が増えて、殺害する事件なんかもあった。90年代に入ってきてからだよ。へぇ〜そうなんだ〜って、ビックリしなくなったのは。

それでカミングアウトという言葉を使用することについてなんだけど、「カミングアウト 〜Coming OutするCloset Queen〜」で、『教育現場などで時折見かける「カミングアウト」とは明らかに意味が違うのでは』という疑問に、う〜ん、なるほど〜と思ったりね。マイノリティとされる人たちとの新しく肯定的な関係を築くためのプロセスにも用いられるからね。

いま、性的指向レズビアンやゲイ、性同一性障害など)・趣味・体質・疾患(HIV感染、AIDSなど)・その他の個人的特徴や、自分の属する民族といった属性、世間一般に公表・公言することを、「カミングアウト」って言っているよね。

つまり民族というマイノリティー、セクシュアル・マイノリティー(同性愛、性同一障害など)、AIDS、HIV感染などの「カミングアウト」によって、人権問題や雇用問題まで社会から排斥される人たちが、自ら「宣言」することなんだ。社会の差別性が問題なんだね。だからジョークや自虐的に、軽く使う言葉じゃぁないよね。

この「カミングアウト」のバッジを作品としたのがキース・へリング。彼もゲイを公表した一人。彼はエイズに関しても、自分の作品を通じて「危険なセックス」を止めるよう訴え続けた。それでヘリング自身、31歳でAIDSによって命を落とした。
キース・ヘリング 作品に関する記事は・・・Keith Haringキース・へリング